最終更新日 2021年3月8日

監修・著者 株式会社しごとウェブ 佐藤 哲津斗

 

自動運転によるタクシー運転手の仕事はどうなるのか

最近では自動運転という技術が当たり前になりました。自動運転という技術によって、タクシードライバーの仕事がなくなってしまうのではないかと不安に感じている方もいるでしょう。そういった不安からタクシードライバーになることをためらっているという方もいるかもしれません。実際のところ、自動運転によるタクシードライバーの今後というのはどうなっていくのでしょうか?

 

改めて自動運転というものについて考えてみると、実はすでにいろいろなもので自動運転という技術が採用されているのです。飛行機はもちろん、電車や船など人間が利用する乗り物というのは、そのほとんどが自動運転となっているのです。昔は飛行機を操縦するパイロットに憧れていたという方も多いでしょうが、今やパイロットもほとんど座っているだけのような状態です。人による操作や確認といったものはもちろん必要になってくるのですが、自動運転によってそれこそ人がお飾りのようになっているケースも少なくありません。

 

最新の乗り物であったり規模の大きな乗り物であったりすると自動運転技術が使われていることも多いようなのですが、古い乗り物であったり規模の小さな乗り物であったりすると人の手でないとどうにもならないというケースもあります。例えば、人が手で漕ぐような小さな船などですね。もちろん、住んでいるエリアなどにもよるでしょうが、基本的によく使う乗り物に関しては自動運転の技術が使われていることが多いのです。

 

映画やアニメの中では、未来で空を飛ぶような車が登場するようなこともあります。それこそ人が一切運転することなく、ただ乗るだけでOKという車が登場することも少なくありません。空を飛ぶというのはまだまだ先の話でしょうが、人間が一切運転をしないというのはどんどん現実味を帯びてきています。最近のテレビコマーシャルなどでは有名人がハンドルから手を放して、ただ車に乗っているだけで車が勝手に走行してくれるようなシーンも当たり前に目にするようになりました。

 

自動運転といったときに多くの方がただ車に乗っているだけの姿をイメージします。要は、ハンドル操作を一切しない姿をイメージすることになるのです。だからこそ、自動運転技術というと何か突飛なもののように思えてしまうのかもしれませんが、例えばインテリジェントパーキングアシストといったものも自動運転の一種になります。有名な自動駐車システムですが、こういったものはすでに当たり前になっているわけです。つまり、自動運転技術というのは確実に浸透しているのです。

 

仮に人間が一切操作しなくてOKな車が登場したとしても、それはおそらくいきなり誕生するわけではありません。駐車する際のアシストをしてくれるような自動運転技術が採用され、人が目の前にいるとブレーキがかかるような自動運転技術が採用され……という形で、少しずつ自動運転技術でカバーできるような部分が増えていき、最終的に人間の操作が必要なくなるといった感じになるのでしょう。

 

自動運転技術に関しては本当にものすごい勢いで進歩しています。発表はされていないだけで、実験では可能になっていることもまだまだたくさんあるのでしょう。高速道路のように一定の速度で走る必要があるといったところでも自動運転技術は活かせるでしょうし、比較的まっすぐな道であれば国道でも自動運転技術は活かせるでしょう。信号停止などでも自動運転技術は活かせるかもしれません。

 

このように考えていくと、自動運転技術というのは思っている以上に大きな可能性を秘めているのです。便利になっていく一方で、運転を仕事をしているドライバーがくいっぱぐれるようになるのではないかという不安もあるでしょう。これはタクシードライバーに限らず、すべてのドライバーに言えることかと思います。

 

可能性だけで考えれば、最終的に自動運転技術によって仕事が減るということは十分にあり得ることかと思います。ただ、これは今すぐどうこうという問題ではありません。何十年、何百年先になるかもしれないのです。というのも、確かに自動運転技術というのは素晴らしいですし、さまざまな可能性を秘めてはいるものの、まだまだ未完成なのです。

 

例えば、今は自動ブレーキシステムというものがあります。目の前に障害物があれば自動でブレーキがかかるというものなのですが、こういった自動ブレーキシステムが採用されている車が多いはずなのになぜこんなにも事故が多いのでしょうか?車が建物や店舗に突っ込んでしまったというニュースはしょっちゅう流れていますし、交通事故のニュースだって耐えることはありません。ましてや煽り運転が問題になっているくらいです。

 

このように言ってしまうと失礼なのですが、今のところ、自動運転技術というのは本当に申し訳程度なのです。完全に任せられるほど信頼できるわけではないからこそ、結局はその場に人がいないとダメなのです。仮に今よりも自動運転技術が進化したとしても、結局はそれを見守る人間が必要になります。タクシードライバーであればタクシーを運転するという業務が、タクシーの自動運転を見守るという形に変わるといったところでしょうか。ただ、それですらもまだまだ先の話なのです。

 

実際にタクシードライバーとして働いてみればおわかりになるでしょうが、タクシードライバーの仕事というのは自動運転技術でどうにかなるものではありません。というのも、今の自動運転技術ではカバーできないような細かな部分が確実に発生してくるのです。高度なドライビングテクニックが求められるような細い道もあるでしょうし、そういった細い道を裏道として活用できるのも生身のタクシードライバーだからこそです。

 

それに車と車がすれ違うときというのはどうでしょうか?細い道ですれ違うときには、お互いにドライバーが窓から顔を出して確認をしたり、声を掛け合ったりしながらどうにかすれ違うといったこともあるでしょう。こういったところまで自動運転技術でカバーできるとは到底思えません。もちろん、今はAIにも期待が集まっていますので将来的には可能かもしれませんが、今のところは人間でないとできない部分ですし、人間だからこそできる部分でもあるのです。

 

もちろん、自動運転を否定するわけではありません。実際に自動運転で助かっている方もいるでしょう。将来的にこの自動運転技術がもっと進化していけば、タクシードライバーという仕事の在り方も変わるかもしれませんし、そもそもタクシードライバーという名前の仕事がなくなる可能性もあります。ただ、今の時点でタクシードライバーの仕事が自動運転技術に取って代わられるということはまずないでしょう。

 

それでも自動運転技術で仕事がなくなるのではないかという不安があるなら、今の自動運転技術では絶対カバーできないようなきめ細やかな運転ができるようなタクシードライバーを目指していけばいいのです。将来的に自動運転で仕事がなくなるかもしれないからとタクシードライバーという仕事を諦めてしまうのは、とてももったいないことです。

 

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